黒部の秘境と秘湯の2泊3日テント泊 [山登り]
台風に荒れた今年の9月は結局、月一山行は断念となりました。
(ブログには投稿しませんでしたが8月は後立山連峰を二泊三日ソロテン縦走でした)
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そしてかねてから10月第一週の三連休を秋の山行イベントと
位置付けてましたがこの週も大型台風接近で
天気予報とにらめっこでして
既に往きの夜行バスと帰りの新幹線を予約しており
一時はキャンセルか?とまで考えるほどでしたが
出発前日にお天気が好転し迷わず決行となりました。
しかし!私の足をはばんだのは台風ではなく
最寄り駅から東京駅に向かうJRの沿線火災で
遅れに遅れて10時30分竹橋発のバスを諦めようとまでしたほどで
遅れに遅れて10時30分竹橋発のバスを諦めようとまでしたほどで
何と!この日久々に同行するharleyさんがバスを待たせてくれ
遅れる事10時45分にバスに乗る事ができたんです。
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ホントharleyさんありがとう(^^)/
harleyさんとは去年の立山三山と剱岳テンハク縦走以来の山旅です。
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向かうのは「黒部の秘境 下の廊下と水平歩道」
どんなわくわくが待ち受けるのでしょうかww
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(*´ω`)(*´ω`)(*´ω`)(*´ω`)(*´ω`)(*´ω`)(*´ω`)(*´ω`)(*´ω`)
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夜行バスが我々の出発地である「扇沢駅」に着いたのはまだ夜も明けない午前4時
真っ暗な駅ですが駅周辺にはすでに50名ほどの始発待ちがいるようでしたが
午前6時を超えた頃には100名以上の行列ができてました。
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今年一杯で運行が終了するトロリーバスの始発に乗り込み
終点の黒部ダムに到着です。
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今回が2回目となる下の廊下ですが前回はバスを降りてすぐに秘境目指し歩いた為
まったく見れてなかった黒部ダムをゆっくり見て回ります。
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陽が射してるのは立山ですね。
こちらもいい感じに色づいてます!
昭和の大事業の「黒部ダム」建設で亡くなられた方々の慰霊所
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そして何と言っても大迫力なのだこの「観光放流」
日本最大の重力式ダムでもあるこの壁のバルブから怒涛のごとく
大量の水が放水されてます。
一通りダムのビューポイントを巡り終えたので「下の廊下」へのスタートです。
一気に黒部川まで降り振り返るとこんな感じで下から放流が見れます。
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ルートは両側がするどく切り立ったV字峡谷の中腹に
まるでナイフで削ったかの様な細いルートを延々と歩きます。
所どころには滝のように上からも水が落ちてきます。
ちょっと紅葉には早すぎた感がありますが
とにかく台風の影響が無くなった事だけで満足です。
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このルートは8月~9月まで雪渓が残っている為
それが無くなってからルートの補修をし
安全確認が終わった10月前後から一般道として開放されます。
しかし11月には再び雪におおわれる為に年間歩けるのは二月程度なんです。
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岩稜帯では岩をカタカナの「コの字」型に削ったルートとなります。
ヘルメットは必須ですね。
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「十字狭」
写真の右から左に流れる黒部川に
写真手前から合流するのが剱岳の剱沢の水流です。
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歩き始めて4時間半
大自然の中を歩いてきたと思ったらいきなり山の中腹に巨大なコンクリートの固まりが現れます。
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この人工物は何?
実はこれは黒部ダムの発電所なんです。
実はこれは黒部ダムの発電所なんです。
黒部ダムからここまでの山の中には水力発電用のパイプが走っていて
この部分でタービンを回しそしてここから電気の高圧線を下界に送ってるんです。
長~い吊り橋
ここまでのルートも一歩足を踏み間違えれば命にかかわるような危険個所が
多々ありましたが私が一番ビビったのがこの吊り橋です。
吊り橋を渡ると現れる第三ダムである「仙人谷タム」
パイプの上に橋が見えます。
これって実は駅舎なんです。
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トロッコ電車の軌道があります。
この路線は一般人は乗る事は出来ずダム関係者の通勤や業務の為なんです。
黒部渓谷鉄道は宇奈月から欅平までが一般人路線ですが
欅平から黒部ダムまでも路線が山の中を通ってるんです。
年に数回開催される「見学会」に当選すると乗れるそうですが
開催日はすべて平日ってのが痛いところですねww
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なかなか人間がたどり着けない様な大自然の中に
急にこんな巨大人工物が現れる所が秘境の所以ですね。
14時
この日の野営場所である「阿曽原温泉小屋」到着
台風影響で回避されたお客が多かったせいかテンバも空いてます。
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ここでの人気スポットはこの露天風呂
時間ごとに男と女が別けられ20時以降が混浴となります。
入浴料700円自己申告制
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前回来た時は2日目の目的地でもある欅平駅の始発狙いで
テンバを午前4時に出発しましたが
今回は2泊3日の予定ですので時間に余裕があるため
午前8時に出発しました。
この時間ではほとんどの方が出発した後でした。
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やはり台風の余波なんでしょうか?夜中に嵐のような雨が降り
この日も朝から小雨模様です。
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一日目は「下の廊下」と呼ばれルートでしたが
2日目のルートは「水平歩道」と呼ばれる山歩きですが
ほぼ水平に近いルートが延々10km以上続きます。
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出発が明るい時間だったから前回真っ暗で見れなかった「オリオの大滝」
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ルートの中でも一番の高感度のある「大太鼓」
ガードレール代わりの足元の丸太ですが
その下は100m以上はあると思われるダンガン絶壁です。
普通なら怖くてビビる場面ですが似た様なルートを二日も歩いてると
神経がマヒしてきてこんな場面も普通でいられるww
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12時ジャスト!欅平駅に到着
周辺はトロッコ電車で降り立った観光客で賑わってまして
お食事処でちゃんとしたお昼を食べようと思ったが
あまりの行列に辟易して立ち食いソバですませ
この日の野営地である「祖母谷温泉(ばばだにおんせん)」に向かいます。
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ここも岩を削って作ったルートなんでしょうね。
「人喰い岩」の名前がついてますが
「あっ、そう」って感じの私達ww
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欅平から歩くこと1時間弱
長ーーいトンネルを抜けると・・・
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川沿いに立つ温泉小屋「祖母谷温泉小屋」です。
小屋に行く前にちょっと寄り道(^_-)-☆
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なんと!渓流から湯気が立ち込めてます!
実はこれは渓流からじゃなくて
渓流の脇から温泉が湧き出てそれが川に流れ込んでるんですね。
いい塩梅の湯加減を探すのですが
あまりにも源泉が熱すぎて足を入れることができませんでした。
しかし見てるだけで黒部の生命を感じられた瞬間でした。
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その源泉の恩恵を受けてる小屋の露天風呂
こちらはしっかりと温度調整されてます。
かなりアルカリ性が強く身に着けてたシルバーアクセサリーが茶色くなるほどです。
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夕方から天気も回復しこの夜は降る様な星空でした。
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この日は欅平の始発狙いで7時に小屋をたちました。
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始発のトロッコ電車
ゆったりと山旅をしめくくりました。
楽しさ倍増でした。
私がお勧めしたコースでしたがすごくharleyさんも楽しまれた様で一安心。
私の中でも思い出深い山旅の一つとなりました。
2日目の祖母谷温泉小屋では新潟から参戦されてた方とも
お友達になれ3人まさに裸のお付き合いが楽しめました。
年に一度はこんな感じん秘境歩きもいいですね。
みなさんありがとうございました。