2016年最後の北アルプス [山登り]
12月の仕事納めは28日でした。
去年の私の山の目標に上げていたのが
「下ノ廊下踏破」と「北アルプス積雪期の西穂登頂」でして
「下ノ廊下」は10月22日、23日に達成し
残すのが北アルプスでしてた。
週間天気予報では典型的な冬型予報で太平洋側は穏やかで
日本海側が低気圧の雪マークです。
私が目指す西穂高は岐阜と長野の境でして山の尾根が
丁度日本海と太平洋側を分けた状態で両方の影響を受け
非常に天候予測しにくい場所でもあります。
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まあ大荒れまでいかないと思い29日早朝に自宅を出発しました。
途中、高速のパーキングで仮眠のつもりが熟睡しすぎちゃって
登山口である新穂高温泉には昼過ぎに到着ww
まあこの日は北アルプスの稜線に建つ「西穂山荘」チェックイン
さえすればいいので西穂高口駅からトボトボ歩きはじめます。
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曇り空のため周りの樹林帯は墨絵の様に白黒の世界です。
時間が午後の為先行者がいないのでガシガシ進みます。
アンダーシャツ2枚の上にロンTシャツ着て
雪山用のアウター一枚ですが丁度いい感じで汗をかきます。
機能性シャツの為、体温は逃がさず汗だけを排気してくれ
アウターも水や風を遮りながら汗だけを排出してくれます。
本当に最近のギアは至れり尽くせりですね。
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山荘には15時に到着。
2015年の12月は一日前の28日にチェックインしましたが
この日も同じくらいの50人ほどの宿泊者がいるようで
もちろん布団も一人一枚確保できます。
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夕食は17時からでこの日のメニューはエビカツに肉団子と生野菜の付け合わせ。
ご飯とトン汁はお代り自由です。
下界と変わらないメニューが2500m上空の山小屋で食べられるなんて
これも至れり尽くせりですね。
テカひとりもんだからご飯を毎日焚く習慣がないから
ちゃんとした食事って年に数回の山行で宿泊する山小屋食べる時くらいです。
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年末年始の年越しイベントの準備の為か
この日は山荘支配人で気象予報士でもある粟沢さんが泊まりこんでいて
食事の際には翌日の山の天気予報を披露してくださいました。
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この日までは天候は悪く明日は良好になるという予報を信じて来ましたが
粟沢さんの予報もその通りで朝まで荒れますがその後回復するというものでした。
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山の天気は本当に難しくある意味当たりハズレがありますね。
当たりは雲一つない晴天で尚且つ無風状態。
雪がシマっていてトレースがしっかり残っていれば西穂まで楽勝。
ハズレは暴風雪。
独標どころかその手前の丸山でリタイアした経験もあります。
とりあえず運を天にまかせ食後にガソリン注入して布団にもぐりました。
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夜中に何度か雪が建物にぶつかる音で目が覚めました。
外はまさに暴風雪の状態です。
朝方もう一度目を覚ますと外は静かになってます。
雪はしんしんと降ってましたが日の出時間と共に雲が飛ばされ
晴れ間が見えてきました。
ただし風は残ってます。
気温はマイナス15度位なんですが強風のため体感温度は
マイナス30度ちかくでしょう。
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前日の装備ではヤバイのでアウターを2枚重ねにして
出発です。
途中ザックから取り出したりできそうもないから
ゴーグル、ピッケルもちろんアイゼンもフル装着してスタートです。
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スタートして1時間半して独標まで来ました。
下の写真がその独標から歩いてきたルートを見下ろしてる風景です。
途中あまりの強風で強風姿勢をとること数回。
カメラの出し入れもできずここまで写真はゼロね。
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独標でなんとかザックを降ろして一息です。
空は言う事なしの青空なんですが風がハンパ無い状態です。
真中に見えるのがピラミッドピークでその右側が西穂高岳です。
ちょうど二人のパーティーが斜面に取り付いてますね。
あの二人に追随すればピラミッドまで行けたでしょうが
この風の強さに少々辟易気味の私です。
それにゴーグルを一度外して頭にずらしていたのですが
その時の汗が蒸れてゴーグルに結露してしまい
それが凍ってしまってゴーグルが使用できません。
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絶対にやってはいけないことなんですよね。
ファン付きゴーグルや熱線入りとかあるようですが
基本は付けたら外さないことですね。
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前回はピラミッドピークまで行けたのに今回は独標が終点です。
まあ山は逃げないから次回に持ち越しです。
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そうと決まったら眼下に見える後続の人たちが来る前に
ちゃっちゃと下山開始です。
途中振り返っての写真。
やはり相変わらずの強風が吹いてましたが
樹林帯まで降りてくるとそこでは風はなく
キレイは樹氷が目を楽しませてくれます。
2016年12月30日の北アルプスの山々を後に下界に降りると
下界もかなりの降雪があったようで
登山口に停めた乗用車には10CMほどの雪が積もってました。
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正午前に車を出して横浜には17時に到着。
年の瀬に出かける人も少ないのか海老名までは渋滞無しで帰ってこれました。
地元に戻って初めてゆっくりするためこの後はスーパー銭湯でした。
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2016年の山行は正月明けの「赤岳」に始まり
7月の「前穂から奥穂の縦走」そして10月の「下ノ廊下」
12月の「赤岳」と今回の「西穂高」と数は少ないけど
濃い内容だったのでははいかな。
考えてみたらすべてソロですね。
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さて記事を書いている今日はすでに1月15日です。
今年の山計画はまったく考えてませんが雪が残ってる間に
西穂リベンジもいいですね。