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3000m稜線遊び [山登り]

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台風一過の7月18日午前3時に自宅を出ます。

週間天気予報ではこの日は曇りのち雨・・・

台風は日本海に抜けたもののその余波が気になります。

睡眠時間は2時間ちょいですが眠気を吹き飛ばすような朝焼けが

中央道を走るサイドミラーに映り込み先ほどの危惧を打ち消します。

今日のお目当ては久々のお山です。

5月が雪山6月が山レースとくれば7月は南アルプスです!

それも3年ぶり2度目の北岳です。

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前回は朝のスタートが9時となってしまい当日は宿泊場所も変更するドタバタでしたが

その時達成できなかった北岳から間ノ岳に続く3000m級の国内最高の

稜線歩きを楽しむのが目的なんです。

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ちなみに北岳は富士山に次ぐ国内標高2位であり3193mです。

間ノ岳は奥穂と3位タイの標高3190mであり私の山行において

国内トップ5を制することになるから余計テンションがあがります。

ちなみに国内の3000m級のお山は富士山以外に20座あります。

2位が3193mだから1位の富士山の3776mがいかに

突出しているかがわかりますね。

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南アルプス周辺は国立自然公園に指定されていてマイカー規制があるため

車を芦安の無料市営駐車場に停めバス(1150円)または

乗合タクシー(1200円)で登山口である広河原に向かいます。

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スタートとなるこの50M以上はある吊り橋を渡るとすぐに急登が始まります。

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南アルプスのいいところは北アルプスほど観光化されてなくて

人が少ないところと原生林そのものが残っている豊かな自然ですね。

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西からの偏西風が3000m峰の山にぶつかり大量の雨や霧を発生させるため

この辺りはコケやシダの絨毯に覆われた世界が広がります。

ですからマイナスイオンいっぱいで歩いているととても気持ちいいんです。

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7時半スタートで2時間後の9時半に「白根御池小屋」に着きます。

ここではおいしい南アルプスの湧き水が無料でいただけます。

チップ制の水洗トイレもあります。

稜線の山荘までにトイレも売店もここだけです。

スタート時の上の装備はファイントラックのスキンメッシュに

ランニングで使う半袖でしたが樹林帯に入ると雨が強くなり

レインウェアを着込んでましたがこの休憩所で上下完全雨仕様となります。

‐ 

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北岳頂上に登るにはこの先でルートが二手に分かれます。

小屋の裏手の山に取り付く草すべりルートと雪渓沿いに進む大樺沢コースです。

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前回は草すべりで上り雪渓ルートで下山したので今回は

その逆パターンを計画しました。

前回は8月でしたが雪渓はこの時期にしてだいぶ溶けてます。

そしてここからは急登がきつくなり同時に雨風も強くなってきたため

カメラも出せなくなります。

森林限界を超えると風はより強くなり体感温度も一気に下げます。

風速1m超えると体感温度が1度下がると言われますが

この時はまさに氷点下にも感じられ

このままでは低体温症になるのでは?と考え始めた頃にようやく

両線の小屋「北岳山荘」が見えました。

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その晩も強風は一向に収まることはなく下界の天気予報は

3000m上空ではまったく違うものとなってます。

このまま引き返したら「北岳」だけに「来ただけ」になってしまいます。

天候が回復することを願って持参していた冬山用の装備を着込みます。

ファイントラックのロンTに保温性下着を着こみその上に冬山用のロンT

その上にレインウェアで寒さと風をしのげます。

翌日は朝6時に山荘を出発し間ノ岳に向かいます。

一面ガスガスで360度眺望はありません。

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刻一刻とかわる雲ですがそれはあくまでも低く垂れ込み

いつまでも北岳にまつわりついてます。

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北岳と間ノ岳の稜線中間のピークに到着。

「なかしらねさん」と書かれてますが

国土地理院の日本の日本の標高100山には記されてなく

稜線として扱われているのかな?

・・・!

と、この時、はるか彼方で雲が切れるのが見えました。

おお!中央アルプスの山々が見えます。

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そして南には富士山が顔を出してます。

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富士山も周囲の山もこの一瞬だけ見ることができ

これ以降は絶えず雲がまとわりついてました。

山荘を出発して1時間半で間ノ岳到着。

これで標高トップ5を制覇しました(^^)/

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取れそうで取れない北岳の笠雲…

その雲はまるで生き物のように絶えず動いてます。

その様子を1分ほどの動画に収めました。


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眺望は楽しめませんでしたが北岳周辺は高山植物の宝庫でもあり

可憐な花々が見る者を楽しませてくれます。

両線に広がる草花は南アルプスの強風に耐えれるように

背を低くし飛ばされないように葉っぱは小ぶりとなってます。

そしてこの季節には遅くて見れませんが

世界唯一ここでしか生息していない

「キタダケソウ」という名の花もありまさに

「お花の宝箱やぁ~」

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この日はTVクルーと思われるグループも山に入っており何か撮影されてました

私も同じ方向にカメラを向けてパシャリww 

北岳はすでに頂上に登っているからあえてガスガスの山に登らなくても・・・

って気もよぎりましたがここまできたらチャチャっと登っておこうって事で

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10:40 北岳山頂(^_-)-☆予想通りの白の世界ww

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ここで山荘で朝食をお弁当にしてもらっていたのを広げ

お食事タイム~

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これでお天気が良ければ言う事ナッシイィングだったのにね。

11時に下山の開始と同時にまたまた雨風が強くなってきました。

昨日よりは天候が回復すると思っていたのに…

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台風の影響で土曜の登山客は大分少なかったのですが

この日は下界の天気予報を信じた多くの登山客がこの後切れ間なくすれ違いました。

草すべりからのルートは雨で泥んこだらけで上りは大変そう

でもこちらも多くの草花が咲き乱れてました。

北岳はただ頂上を踏むだけ以外の楽しみが一杯ある山だなと思います。

それは水の綺麗さであったり森林の豊かさ

頂上は荒々しさがあってもその疲れを癒す高山植物と

まさに山登りしていてよかったなぁって思わせる山って感じました。

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14時15分に広河原に戻ると丁度乗合タクシーが

残り1名を待っていたらしく待ち時間なしで乗り込む事ができました。

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15時に下界の芦安駐車場到着。

あたりは正に猛暑まっさかり・・・え!梅雨明け?

さっきまでの冬の世界が信じられませんね。

帰りの下山時にはすれ違う多くの方に声掛けさせていただきました。

「こんにちは!」「がんばってください」「ご安全に」

今日月曜にこの記事をまとめてますが窓の外は青空が突き抜けてます。

朝からの情報を見ると今日は山頂も青空が広がっている様子ですから

頑張ったみなさんは3000m上空の360度パノラマ絶景を

楽しんでおられるでしょうね。

うーーん!うらやましいぃぃ

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タカネツメクサ

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イワベンケイ

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ハクサンイチゲ

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タカネシオガマ


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