残雪の槍ヶ岳3160m [山登り]
今年は3月に2年ぶりのフルマラソン参加があったため山から
遠のいてましたが夏山シーズン本格スタートする前に
雪山を楽しみたくGWの5月3日深夜2時
北アルプス目指して自宅をレッツラGO!
北アルプスは例年にないほど融雪が早いという情報は
知ってますがまだまだ雪山気分は味わえます。
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当初は涸沢から北穂、奥穂それとも前穂?
と悩んでましたがどうも涸沢が人の集まる気配がして
急遽、岐阜県側の新穂高温泉口からスタートする
槍ヶ岳を目的地にしました。
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西穂高の玄関口として有名ですがここからスタートする
奥穂高岳や槍ヶ岳は地味ですが私的にはシックなコースと呼んでます。
スタートからしばらくは蒲田川沿いのダンプ道路を進みます。
予想していた通り前にも後にも登山客は見当たりません。
まあ私の出発が朝7時半とゆっくりし過ぎた事もあるんですが・・・
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その沿道にはイワベンケイの群生がありましたが
結果、後にも先にもお花はこれだけでした。
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ダンプ道を90分程歩くとルートは樹林帯と変わります。
それまでチラホラあった残雪はその後あたり一面を冬景色に戻します。
それと同時に先行者に追いつき下山客ともすれ違うようになりました。
冬景色といえども雪は腐っていてかなり足を奪われ足腰にきます。
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スタートして4時間経過・・・
目安としていた槍平小屋がなかなか現れないので
雪に埋もれてしまだいぶ前に通過したものと思っていたら
いきなり半分埋もれた状態で現れたので驚きました。
というよりあまりのペースの遅さに愕然としたのが本音です。
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なぜならここまではいわばウォーミングアップでこれから先が
急登一直線の体力勝負のスタートだからです。
急登でも夏山よろしくガシガシに雪が固まっていれば言うことないのですが
融雪が始まったこの季節は雪が腐っていて
まるで砂山を上るがごとしです。
森林限界の2500mまでは滑り止め無できましたが
足を滑らせる度に体力を消耗するためここで10本爪を装着シャキーン!!
それでも50m進んでは休みの繰り返しでなんとか
スタート後9時間要して槍ヶ岳山荘に到着ww
驚くことに山頂部分には雪は着いてません。
やはり標高国内5位だけあり上空ではかなりの風が吹いているのでしょう。
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その後、汗ダックダクで失われた水分チャージです。
ちなみに350mlの缶ビールは山頂価格で500円なり~
そして山荘の込み具合は予想通りの空き空きで
夏山ピークなら布団2枚に大人3人が当たり前の今日この頃ですが
この日は余裕の一人一枚独占状態でした。
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そして一息ついた後は山荘稜線から100m上空の山頂アタック開始!
2年前の8月訪問の時は鉄梯子したで待つこと30分でしたが
この日はここでもノンストレスで山頂まで駆け上がれました。
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眼下には先ほどまでいた山荘がミニチュアの模型のようです。
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目を上げると東の方角には去年も登った燕岳から連なる表銀座の山々が見えます。
そして予想通り山頂は貸切状態でしたww
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その晩は前夜が2時間の睡眠だけであったため夕食後の18時過ぎには
布団に潜ってしまったのですが浅い睡眠が続く中
やらたらと目がヒリヒリします。
翌朝気が付いたのですがどうやら雪目を患ったようです。
雪山は夏山より数倍紫外線が強くこの日もサングラス持参でしたが
あまりの汗ダク山行でサングラスを頭に上げてる時間が
多かったのが原因と分析。
症状がひどい場合は目も開けられない状態になると言われますが
翌日はなんとか無事目を開けることができました。
雪目する位ですから私の顔も雪焼けで赤ら顔パンパンでした。
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往路では腐れ雪で9時間要した道でしたが
復路は尻テーゼも組み込んで4時間で下山完了ww
2年前の夏山同様かなりキツイ山行でしたが
終わってみれば楽しい2日間でした。
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横浜出発して北アルプス訪問後はそのまま実家富士市に帰省し
そのままルビー君の看病となりました。
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ps.この日も頭上に県警のヘリが何度も旋回してまして
後で知ったのですが私の登頂日に前穂から女性が滑落された様です。
また5月5日の朝、実家でTVをみてると穂高岳山荘直下から
男女二人の滑落があったそうです。
「山で死ねたら本望」なんて言葉は絶対あるべき言葉でないと
思ってます。
そのようなケースに陥らないように皆さん切磋琢磨すると同時に
自分が還る場所をしっかり意識しなければ!って感じました。
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