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「第2回東丹沢トレイルレース」プロローグ [東丹沢トレイルレース]

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ハァハァハァ
 

視界が極端に狭い…

目に映るのは、

顔の前20cm先にある、前の選手の踵と土の山肌、

そして前髪から絶え間無く落ちる汗のしずく…

ハァハァハァ


 

この状況が30分以上も続く中、ワタスはただ同じ事ばかり考えていた。

「いつ終るのか?

そしてこの人はなんて細くカッコいい足首をしてるのだろうか?」と。                                                                                          

       

今から2時間前、初経験・初参加となる山岳レース

「第2回東丹沢トレイルレース」のスタートライン後方に並ぶワタスは

このような展開になる事を露知らず、

スタートの合図を今か今かと待ち望みながら微笑んでいた。

                                     (…続く)

       

 

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 ↑ ハイドレーション機能のリュックに吊るした

鶴岡八幡宮の身上安全と亀戸天神の大願成就のお守り


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「第2回東丹沢トレイルレース」 ~第一関門 [東丹沢トレイルレース]

初めて「トレイルランニング」という言葉を知ったのは5年ほど前になるのでしょうか?

走り始めて2年ほどの当時読んでいた雑誌「ターザン」でトレイルランのコースを紹介する

コーナーに目が止まり、その時は箱根仙石原を経由するローケーションバッチリの

写真が掲載されていました。

 

「うわー!気持ちよさそー」

ってのが第一印象でした。

 

その日以来トレイルランニング、トレイルレースに興味を持ち始め、

通称「ハセツネ」の「日本山岳耐久レース」や「北丹沢12時間山岳耐久レース」を知り、

自分も走りたい!という気持ちが徐々にふくらんでいきました。

 

横浜に移り住んだ去年からその気持ちは日増しに強くなり、とうとう今年の1月に

「第2回東丹沢トレイルレース」にエントリーしてしまいました。

44.37kmの北丹沢を視野に入れてのエントリーでしたが

2月・3月の仕事の激務を知っていればエントリーは断念していたと思います。

 

まったく練習できず、走れるのは日曜日くらい。

全く距離が踏めていなく、疲労が抜けず、眠りの浅い日々…

 

さまざまな不安を引きずっていましたが、初トレイル参加という喜びを腰にぶら下げて

夜明け前の4時30分、港南台ICへ飛び込んで行きました。

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先週の日曜日は5時起きだったなー。テカ最近は日曜日のほうが激務だわー(-"-)

横横から16BPに進み、横浜ICから東名に入り海老名SAで天玉うどんチャージ!!

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確かこれで650円…見た目タカッ!!

でもかき揚げはその都度揚げているらしくお味はよかったです。

 

海老名で本日2回目のトイレターイム!

滞在20分後の5時20分に移動再開し厚木ICから一般道へ。

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この時間になるともう明るいですね。

 

今回のギア選びで悩んだのがシューズ。

このレース、トレイルと銘打ってますが、未舗装の山ルートは真ん中の10kmだけ。

つまりスタート~第一関門の10kmと第2関門~ゴールの13kmはロードです。

 

1年前に購入したトレイル仕様のadizeroXTを履きたかったのですが、

結局2年近く履き潰したadizeroLTにしました。

(アシックスを泥んこにしたらもったいない)

なんて言ったら怒られちゃいますよね(^_-)

 

厚木ICから129号線を北上し水引の陸橋を左折して清川村方面の60号線にはいります。

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どーですかー?お客さん!

すでに周囲はお山ですよ~

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と言ってる間に清川村に入り、

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宮ヶ瀬湖が見えてきました。

が!ナント外気温3度!寒そ~(*_*)

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6時5分会場に隣接する駐車場到着。

当日5時から入場できますが、1日500円の有料です。

 

今回のユニフォームはノースリーブのタンクトップですので日蔭ではマジ寒い。

とりあえず、3度目のトイレを済ませシューズを履きかえ

バッグを背負う頃にはスタート30分前の7時半です。

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いやいやみなさん猛者顔してますよ~(-"-)

ワタスはおとなしく後方にひっそり並びます。

 

33.5kmのこのコースには2つの関門があります。

10.8kmにある第一関門がスタート2時間後の10時、

20.8kmにある第二関門が5時間後の13時に足切りをします。

 

そしてこの二つの関門にしか給水ポイントはありません。

 

ワタスは2㍑のハイドレーションに300CCの水を凍らせ、

家を出る時に水とスポーツドリンクの粉末を2倍に薄めたものを入れ

1リットルのドリンクを作りバッグに入れました。

 

しかし人によっては給水所だけで挑むのか手ぶら選手もいます。

 

8時。いよいよスタートです。

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さすが山の中、ロードといえどもすぐに上りです。

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この宮ヶ瀬湖って宮ヶ瀬ダム建設で出来たダム湖であって

10数年前に誕生したばかりだそうです。

 

まわりにはマス釣り場がありコース上でも多くの方が釣り竿を垂らしていました。

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夏はバーベキュー、秋は紅葉を楽しめますね。

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川遊びもできますよ~

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ほらほら、釣り客で賑わってますよ~。テカ水キレイ過ぎ!!

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前半は延々と早戸川沿いの早戸林道を進みます。

そこにはいくつもの滝があり滝音も楽しめます。

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写真で見ると上りなのか、下りなのか一瞬分かりませんね~。

すべて上りですよ~。

 

このロードで筋力使いすぎちゃうと本番の山上りでバテちゃうと思い

セーブしてのピッチ走法。

 

スタートしてから時計で計ったかのようにジャスト1時間で第一関門に到着~っ!

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ここでは給水を受けられます。

バケツに柄杓を入れ飲み干します。隣にはポカリとアミノバリューのデカ容器があります。

アミノが飲みたい!と爺さんスタッフに頼むと

「中身はおんなじ水だど」

「 …(-"-)」

 

とりあえずここまではウォーミングアップってとこでしょうか?

スタートからこの関門までのBGMはThe Clash の「London Calling」

 

そしてこの関門以降BGMは自分の喘ぎ声だけとなるのであった。(…続く)


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「東丹沢…」 第一関門~第二関門 [東丹沢トレイルレース]

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秋の箱根仙石原、一面ススキの丘を走り抜けるワタス。

5年前に雑誌で見た

トレイルコースを思い出していた…

「なんて気持ちいいんだろ~!!

トレイルランニングって自然を満喫できて

最高だなー!

ハハハ、ハハハ、ハハハ、ハハハ、ハハハ、ハハハ、ハハハ、ハハハ・・・・・・・・  

ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、アヒィ~!!

なんだこの上りはぁー?

これは拷問だどー!!」

                              

数日降り続いた雨の影響でぬかるんだ土の山肌を上りながら

心の中で叫んでいた。これは拷問だー!!

                          

                         

                                                                     

9時ジャストに第一関門である観光センター入口(10.8kmポイント)に到着。

給水を受けすぐに出発。

おやつの時間はまだです。

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すぐにアスファルトはなくなります。

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ガレ場はないものの直径50cmほどの落石がゴロゴロしている場所もあります。

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そしていよいよ本格的な山登りルートの入口でーす。

ピンクの蛍光色ジャケットはスタッフの方です。

要所要所に立ち安全を確保してくださってます。

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10m先をいく選手はすでに2m以上の高さにいます。

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ハセツネや北丹沢ではステッキ持参が数多く見受けられますが

このレース、ステッキは皆無でした。

(完走後の感想としてはあった方がいいですね。)

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岩を飛び越すちょっとした川渡りもありました。

男のワタスでも「おお!」とためらう為、女子は要注意ですな。

     

この後は傾斜率30%以上の山上りです。

10m進むと標高が3m上がる割合です。

山道は追い越しが不可能です。

前を行く選手の足跡を踏むように進みます。

     

進むペースも悪くなるためこの機会に行動食の補給をします。

ぬかるんだ山肌の為、何度も足を滑らしてしまう。

その都度バランスをとるため余計な筋力を消費してしまう。

足の負担を軽減するためにも手で掴めるものは極力使う。

立ち木、根っこ、岩、前の選手の足←これはダメ!

ハァ、ハァ、ハァ、頂上はまだか?

第一関門から頂上までは距離にして4km。

1時間は要してしまうだろう。

ハァ、ハァ、ハァ、休みたい…

でも休んだら次に動くのが嫌になってしまうだろう。

追い越し不可能な山道の為

自分が立ち止まったりしたら後方の選手の迷惑になってしまう。

もう強制的に山登りさせられている感じです。

(拷問だよ~これは…)

でも絶対立ち止まらないと決め一歩一歩踏みしめて行く。

徐々に尾根のような場所も出てきた。

頂上か?

おお、下りが始まる…

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ここにも大会スタッフの女性が立っていてくれてます。

(この為にあなたもここまで登られたんですね)

と思うと自然に

「ありがとうございまーす!」の言葉が出ます。

    

ワタス「この先はもう下りですか?」

スタッフ「そうですよ~」

ワタス「やったー!ルンルンだぜー」

スタッフ「      …姫次までは

    

ルンルン気分で下りを走りながら考えていた。

姫次までって?あれっ?

ゲゲゲ!また登り出現ーん!

そうでした、今最高点と思った場所は標高1292の榛ノ木丸で

その先1.7km先の姫次標高1433が最高点でした。

  

再度登りの苦行を絶えること数十分、

周囲はクマ笹におおわれ始めます。

クマ笹は標高が高い所に生息してますから…

    

「やったー!正真正銘の最高地点だー!」

でも立木に遮られ眺望は臨めませんでした。

    

かなりきつい傾斜率でしたねー。

その為登りの区間ではほとんど写真撮る余裕もありませんでした。

                   

そしてナント姫次の頂上には雪が残ってますよ~!!

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その後、正真正銘の下りの開始です。

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ガンガン飛ばします!

飛ぶように駆け下ります!

                  

大平分岐では登山客ともすれ違います。

最近トレイルランナーのマナーが問題視される声も聞きますので

ご迷惑をおかけしないように、しっかり挨拶をします。

「こんにちわー!おじゃましてまーす!」

                    

山ルールでは登り優先ですが、疾風のごとき駆け下りるランナーに道を

譲ってくれる登山客の皆さま。

ホントすみません…。

                             

ギャラリーがいると余計スピードが上がります。

調子に乗りすぎたせいか、大腿筋が悲鳴を上げます。

同じ角度で着地してるとダメージが集中してしまうと考え

横走りのように角度を変えながら下ります。

  

がぁ!

            

ここで痛恨のミス!

飛び越えたつもりの根っこに足を取られ前のめりに転倒!

どの様に転んだか覚えてませんが、目の前10cm位のとこまで

測量で地面に打ち込む石の棒が来ていました。

             

あっぶねー

                  

その後は慎重に下ります。

丸太の階段は滑るため要注意です。

               

枯れ葉におおわれた坂道では段ボールがあればススーっと滑れちゃいそう。

                     

来年は段ボール持参かな?

あれ?すでに来年の事考えてる…

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シシ神さまが潜んでいそうな森を抜けると

20.8kmポイントの第二関門に到着です。

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この第二関門で清川村コンパニオンに

それはそれはあつい御もてなしを受けるのでした。(…続く)

 

 

 


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